期間工の契約更新は満了日と判断基準から確かめる
初回契約が終わりに近づいたら、契約書の開始日と満了日を見ます。求人に書かれた最長期間は、そこまで働ける約束とは限りません。今の契約がいつ終わり、誰が更新の連絡をするのかを先に整理します。
デンソーの募集要項では、初回の雇用契約は6か月です。6か月ごとに更新し、最長3年まで働く場合があるとしています。更新判断には生産状況、業務量、勤務態度、能力などを挙げています。
デンソーの募集要項の一例です。他社や本人の更新を保証する条件ではありません。
| 確認するもの | 書類から拾う内容 | 担当者への質問 |
|---|---|---|
| 今の契約 | 開始日と満了日 | 今回の契約はいつまでか |
| 更新の有無 | 更新する場合の記載 | 希望を誰へいつ伝えるか |
| 判断基準 | 勤務状況や業務量など | 結果の連絡はいつか |
| 更新上限 | 通算期間や更新回数 | 自分は何回目に当たるか |
表1:募集要項と契約確認の観点を編集部が整理しました。
続けたい場合は、希望する期間も具体的に伝えます。反対に、家庭の予定などで次の期間を働けない場合も早めに相談します。「上限まで働くつもり」と「今回の更新に合意した」は分けて考えてください。
上司との面談予定だけで、更新が決まったと判断しないことも大切です。誰から最終的な連絡が届くか、書類はいつ受け取るかを聞きましょう。返答がないまま期限が近づいた場合は、質問した日と連絡先を記録します。
期間工の契約更新では変更点と上限を読み直す
更新の書類は、期間の欄だけでなく給与や勤務地も読み直します。2024年4月から、更新時の労働条件明示に項目が追加されました。仕事と就業場所の変更範囲、更新上限の有無と内容も確認対象です。
最初の契約後に上限を設けたり、短くしたりする場合にもルールがあります。会社は、その理由を労働者へあらかじめ説明する必要があります。説明を受けた事実だけで、個別の変更が適法かまでは判断できません。
厚生労働省の労働条件明示リーフレット。2024年4月施行の項目を参照しています。
| 比べる項目 | 前の書類で読むこと | 更新書類で読むこと |
|---|---|---|
| 契約期間 | 今回の満了日 | 次の開始日と満了日 |
| 給与 | 基本給と手当の条件 | 金額や支給条件の変更 |
| 配属 | 今の仕事と勤務場所 | 変更され得る仕事と場所 |
| 更新上限 | 回数・期間の上限 | 新設や短縮の有無 |
| 勤務時間 | 交替や休日の条件 | 新しい勤務帯への対応 |
表2:ハローワークの労働条件明示の解説と改正資料に沿う確認表です。
会社の説明と書面が違ったら、該当する欄を示して質問します。「前と同じ」と言われた場合も、期間や日付が正しいかは確かめます。回答が口頭だけなら、内容を整理して担当者へ確認を返しましょう。
更新によって収入の見通しが変わる場合は、手当の支給条件も別に見ます。契約が続くことと、満了金がその日に振り込まれることは同じではありません。給与担当者に、対象期間と支給日を分けて確認すると予定を立てやすくなります。
期間工の契約更新で迷ったら制度と相談先を分ける
契約更新と無期転換は、同じ手続きではありません。原則、同じ使用者との更新で通算契約期間が5年を超えると申込権が生じます。対象の契約期間中に申し込むことで、期間の定めのない契約へ移ります。
転換は、申込みをした契約が終わる翌日からです。契約の空白期間や制度上の特例によって、扱いが異なる場合があります。正社員への登用や昇給が自動的に決まるわけでもありません。
厚生労働省の無期転換Q&A。実際の勤務年数だけでなく契約期間と相手を確認します。
| いま困っていること | 最初に確認する相手 | 用意する記録 |
|---|---|---|
| 更新の返答がない | 勤務先の人事担当 | 満了日と連絡履歴 |
| 更新条件が変わった | 人事・給与担当 | 新旧の書類と説明 |
| 更新しないと言われた | 人事担当、公的相談窓口 | 過去の更新書類と通知 |
| 無期転換を知りたい | 人事担当、公的相談窓口 | 契約期間と空白期間 |
表3:総合労働相談コーナーは、雇止めなどの相談を無料で受け付けています。
一定の有期契約では、雇止めを満了日の30日前までに予告する必要があります。対象は、3回以上更新した契約か、雇入れから1年を超えて継続勤務した人です。ただし、あらかじめ当該契約を更新しないと明示されたものは除きます。
予告の有無だけで、雇止めが有効かどうかは決まりません。通知日と契約の経緯を記録し、更新を希望する意思も伝えましょう。
雇止め等に関する基準の第2条に沿う説明です。
更新しないと言われたときも、すぐに自己都合退職と同じと考えないでください。希望を伝えた内容、会社の説明、通知を受けた日を分けて残します。個別の契約終了の扱いは、書類を持って公的窓口に相談できます。
相談のために、過去の契約書を捨てずにまとめておきましょう。勤務先を変えるかどうかは、更新条件の確認を終えてから考えます。新規応募の窓口だけでは、在職中の契約の疑問が解決するとは限りません。
制度改正や募集変更があったときは、原典と勤務先の最新書類を読み直してください。
